英語・スペイン語翻訳者が英語とスペイン語の語学学習と翻訳作業で出てきた気づきと旅の話をつづります。
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スペイン語 直接目的語・間接目的語と目的格人称代名詞

まず『目的語』ってなんでしょう?

日本語では「~に(間接目的語)」「~を(直接目的語)」にあたる部分です。

では、『代名詞』って?

例えば「マリアに」の代わりに「彼女に」というように、代わりに当てる名詞です。

 

スペイン語の「~に」は「me、te、le、nos、os、les(間接目的語)」

「~を」は「me、te、lo/la、nos、os、los/las(直接目的語)」にあたります。

 

つまり間接目的語と直接目的語のそれぞれに代名詞があるということですね。これを目的格人称代名詞といいます。

間接目的語と直接目的語の違いと、目的格人称代名詞の使い方を説明します。

説明上、文法用語が多くなりますが、文法用語は覚えなくても大丈夫です。

 

 

Contents

「~に」が間接目的語・「~を」が直接目的語

目的語とは、「~に」「~を」と表現する部分にあたります。

日本語では、「~に」が間接目的語、「~を」が直接目的語と表現していることが多いです。

 

例)

私は この本を アナに プレゼントします。 Regalo este libro a Ana.

この文では、「本を」が直接目的語「アナに」が間接目的語です。

「それ」のような代名詞でなく「本」のように名詞が目的語の場合は動詞の後に置きます

 

日本語では「私は アナに この本を プレゼントします。」の言い方もできます。

その場合でも、「本を」が直接目的語「アナに」が間接目的語です。

 

目的格人称代名詞

スペイン語の目的格人称代名詞を見てみましょう。

間接目的語が「~に」、直接目的語が「~を」にあたる代名詞です。

 

間接目的語と直接目的語で、単語が共通のものがあります

下表の黒字の箇所、つまり「私を」「君を」「私たちを」「君たちを」の直接目的語「私に」「君に」「私たちに」「君たちに」の間接目的語は同じでいいということです。

間接目的語「~に」 直接目的語「~を」
一人称単数 me
二人称単数 te
三人称単数 男性 le

(se)

lo
女性 la
中性 lo
一人称複数 nos
二人称複数 os
三人称複数 男性 les

(se)

los
女性 las

通常、青地の代名詞が混乱しやすいです!

 



 

代名詞の位置

代名詞の位置には動詞より前、動詞より後の2パターンあります。順にみてみましょう!

通常は動詞より前に置きます

通常は、動詞の直前につけ、スペースを入れます。

例)

私は彼女にこの本をプレゼントします。 Le regalo este libro.
私はそれをアナにプレゼントします。 Lo regalo a Ana.

 

動詞の直後に代名詞を置く場合

動詞が不定詞、現在分詞、肯定命令形の場合、代名詞の位置は、動詞の直前・直後のどちらでもOKです。

直後に置く場合は、スペースを入れず連結させます。

【不定詞の目的語の場合】

私は今それをしようと思う。 Voy a hacerlo ahora.
私は今それをしようと思う。 Lo voy a hacer ahora.

 

中性のloは、物以外に、すでに言ったことなども示します。

例)

彼は真実を話すと言っているけど私はそれを信じられない。 Dice que va a decir la verdad, pero no lo puedo creer.

 

【現在分詞の目的語の場合】

それを作って(料理して)います。 Estoy cocinándolo.
それを作って(料理して)います。 Lo estoy cocinando.

※「Estoy cocinándolo.」は、「Estoy cocinando.」という時と同じ位置にアクセントが来るように、アクセント記号が入ります。(通常、アクセントは後ろから2つ目の母音になるため。)

 

【命令形の目的語の場合】

それらを返しなさい Devuélvelos.

 

間接目的語と直接目的語の順序

間接目的語と直接目的語の代名詞を並べる場合、間接目的語代名詞+直接目的語代名詞の語順になります。

例)

君の靴を貸してくれる?―いいよ、君にそれを貸してあげる。 ¿Me prestas tus zapatos? ― Sí, te los presto.

 

間接目的語がseになるケース

三人称の直接目的語(lo, la, los, las)と間接目的語(leとles)が一緒に使われるとき、間接目的語は「se」の形になり『se+直接目的語』の語順になります。

例)

私は彼に写真を見せてあげる。 Le muestro la fotografía.
私は彼にそれを見せてあげる。 Se la muestro.

※「私は彼にそれを見せてあげる」は「Le la ~」となるところですが、それでは発音しにくいので、「Se la~」になります。

 

間接目的語の重複表現「前置詞 a +(代)名詞」

私は彼に写真を見せてあげる。 Le muestro la fotografía.

この文は、もし日本語の訳がなかったら、彼なのか彼女なのか、判断がつきませんね。

 

そこで、「前置詞 a +(代)名詞」を使用し、意味するか明確にすることができます。

この表現は強調の目的でも使用します。

 

例)

私は彼に写真を見せてあげる。 A él le muestro la fotografía.
私は姉に写真を見せてあげる。でも、兄には見せない。 A mi hermana le muestro la fotografía, pero a mi hermano no.

 

前置詞a+代名詞の表現を一覧にまとめました。

間接目的語代名詞 a+代名詞
me a mí
te a ti
le a usted

a él

a ella

nos a nosotros

a nosotras

nos a vosotros

a vosotras

les a ustedes

a ellos

a ellas

 

動詞gustar「~が好き」でも、間接目的格の重複表現が使われます。
基本的な考え方・使い方は同じです。
↓↓↓
https://idiomas-idiomas.com/gustar

まとめ

混乱しやすい代名詞の用法をまとめました。

ルールを覚えたら実践あるのみです。書く時はじっくり考えて正しい選択をできても、会話ではより早く正しい代名詞を選ばないといけませんよね。これは、「習うより慣れろ」的なアプローチが習得への近道です。

 

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管理者:Aya/Monica

こんにちは。このサイトを見ていただきありがとうございます。●日⇔英と日⇔西の通訳・翻訳家です●オリンピック・パラリンピック中、金メダリスト他、中南米チームと多数の自治体でスペイン語通訳●Podcastにて日本語/スペイン語のバイリンガル番組を配信●週末はタップダンス講師
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