「Tomar」と「Beber」
どちらを「飲む」の意味で使っても理解してもらえます。
ただ、地域によって使い方に違いがあり、「じゃあ、この場合はどっち?」と疑問に思うことが多い動詞です。
ここでは、大まかな違いを説明します。
Contents
スペイン語動詞「Tomar」と「Beber」:良く使われるのはどちら?
ざっくりした結論から言うと、
ラテンアメリカで「飲む」の意味でよく使われるのは「Tomar」、
スペインで飲むの意味で使われるのは「Beber」です。
ラテンアメリカでの「Tomar」と「Beber」の違い
ラテンアメリカでは「Tomar」の方が「Beber」よりカジュアルな印象になります。
そのため、友達同士や家族同士の会話では「Tomar」が良く使われると言えます。
アルコール飲料かどうかは関係なく、どちらも「Tomar」が使われることが多いです。
スペインでの「Tomar」と「Beber」の違い
スペインで「飲む」は「Beber」が使われますと良く説明されます。
これはフォーマル・カジュアルにかかわらず、液体を飲む動作を「Beber」だと理解されているからです。
つまり、文字通り「飲む」と言う動作を意味している時には、友達同士でも「Beber」を使います。
では、スペインで「Tomar」が「飲む」の意味で使われるのどんなときでしょうか?
例を挙げてみますね。
・薬を飲むとき⇒Tomar
・ちょっと飲みに行かない?(アルコールかどうかは関係なく)⇒Tomar
(※ 一番下の「Beberはアルコール飲料の時に使うってどういうこと?」もあわせて読んでくださいね!)
これは口に液体を入れる動作じゃなく、飲み物を手に入れることや楽しんでいることの意味合いです。
英語で言う所の、Let’s have/get some coffee.などのhaveやgetに近いです。
例)
「コーヒー飲みに行く?」=¿Vamos a tomar un café?
「ビール飲みに行く?」=¿Vamos a tomar una cerveza?
例)
A: ¿Qué estás haciendo? 「何してるの?」
B: Estoy tomando una cerveza. 「ビール飲んでるところ」
→(Aが思うのは「ビール飲んで楽しんでるんだな。」)
B: Estoy bebiendo una cerveza. 「ビール飲んでるところ」
→(Aが思うのは「Bは手にビールを持って今まさに飲むところなんだな。」)
Tomar動詞の意味
ここでRAEのスペイン語辞書を見てみましょう。
Beber動詞の意味
同じくRAEのスペイン語辞書を見てみましょう。
Beberはアルコール飲料の時に使うってどういうこと?
「飲む」の意味での「Tomar」と「Beber」は上に説明したように使われています。
ただ「Beber」はアルコール飲料の時に使うよ、という説明も良く聞きます。
RAEの辞書にもBeberにアルコールを飲むとありますね。
例を見てみましょう。
「彼はよく飲むよ。(アルコールのことを言っている)」
Él bebe mucho.
「昨日は友達と出かけて飲んだ。(アルコールのことを言っている)」
Anoche salí a beber con mis amigos.
飲みに誘うとき:
¿Quedamos para beber? 「飲みに行く?」→これはお酒のことを言っている。
¿Quedamos para tomar xxx? 「xxxを飲みに行く?」
→¿Quedamos para tomar?だけだと「何を?」となるので、café、coca cola、alcoholなどの飲み物を具体的に言う必要あり!
まとめ
地域差・個人差があって迷うことの多い「Tomar」「Beber」の違いをまとめました。
ただ、この使い方の差は個人差もあるので(ラテンアメリカの人だけどBeberを好んで使う人もいるとのこと)、ざっくりこんな違いとして覚えたらいいかと思います。